知財部員を辞めた人のブログ

知財担当者の日常や特許実務、知的財産関連の書評、キャリアパスなど

書評(知財本)

知財管理2014年4月 知財パラダイムシフト

投稿日:2014/04/19 更新日:

今月の知財管理(知財協が出している月刊誌)を見たら、いつも以上に気合が入っていました。
表紙も一新されており、心機一転というかんじです!

知財パラダイムシフトということで、知財戦略とは?みたいな大きなテーマの記事が多かったです。

目次はこちら。
http://www.jipa.or.jp/kikansi/chizaikanri/mokuji/mokujinew.html

個人的には、やはり知財戦略関連の記事が気になりましたね。
メモ書きで恐縮ですが、以下に、気になった記事とコメントを書いておきます。

IBMの知的財産戦略

  • トロール対策として、AST, RPX, OINの会員になっている。
    AST: Allied Security Trust
    OIN: Open Invention Network, リナクス関連の特許の買い取り
  • ライセンス料;10億ドル 1000社以上とライセンス
    →ここらへんの数字はやはりすごいなぁと。
  • オープンソースソフトウェア リナックス
    →どういう意義があるのか?
  • エコ・パテントコモンズ: 環境保護の特許を共同で開放
    World Business Council for Sustainable Development (WBCSD)
    ノキアやソニーなどが参加
    Eco-patent commons
    http://ecopatentcommons.org/
  • →パテントコモンズと言っても100件くらいの規模なので、ここらへんは単に対外的なアピールなのかなぁと思う。

戦略的標準化

  • 標準の類型
    1. デファクト標準
    2. デジュリ標準:公的組織が標準を決める
    3. コンセンサス標準:企業が協同して決める。フォーラム標準やコンソーシアム標準などとも呼ばれる
  • コンセンサス標準では、ライセンス料に係るIPポリシーを、①紳士協定タイプ、②Royalty Freeタイプ、③FRANDタイプのいずれにするか決める余地がある。
  • コンセンサス標準において、IPポリシーをRoyalty Freeにすれば市場の拡大に有利。一方、紳士協定タイプにすれば、デファクト標準に近い性格を実現することができ、参加企業の収益が高まる
    →同じコンセンサス標準であっても、IPポリシーによって性格が違ってくるというのは知らなかった。

知財戦略-知財戦略の考察と、日本企業の進むべき知財戦略について

  • 成功している知財戦略の多くは、垂直統合モデルと水平分業モデルのいいとこ取りをしている。つまり、事業における上流から下流までの特許を幅広く取得する一方で、実際に実施するのはその一部であるため、相対的な知財力が高まる。
  • クアルコムは、移動体通信事業における全領域で権利取得する一方で、実際に自社で実施するのはチップ事業のみ。
  • IBMは、あらゆる技術分野においてR&Dを行い、特許を取得。基礎研究から発生する知財により、将来のサービスコンサルティング事業を呼びこむ(事業呼び込み型)
  • Googleは、モトローラ買収により大量の特許を取得。Androidを無償提供し、広告収入で稼ぐ。

ads

ads

-書評(知財本)
-, , , ,

執筆者:


  1. aloha より:

    こんにちは。。
    タイトルを見て、?と思っているのですが、
    タイトルの記事の中身との関係は何でしょう。
    昔をしのぶ?

  2. 薬也 より:

    お尋ねします。

    「知財管理」は一般の人は購読できないのでしょうか??

    少し興味があります。お手すきの時にご教授いただければ幸いです。

    薬也

  3. umegreat より:

    >alohaさん

    冒頭の会長のコメントが知財のパラダイムシフトについて言及したものでした。
    たしか、数の特許戦略から、特許の活用を意識した戦略にパラダイムシフトが云々といった内容だったと記憶しています。

    >薬也さん

    基本的に、知財管理は知財協に入っている企業に対して配布されるもので、一般に入手するのは難しいと思います。
    お勤めの会社に置いてあるか確認するのが一番手っ取り早いと思います。

comment

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

なぜ、日本の知財は儲からない

なぜ、日本の知財は儲からない パテント強国アメリカ 秘密の知財戦略 Why Isn’t the Japanese Intellectual Property Business Profit …

インビジブル・エッジ

インビジブル・エッジ posted with amazlet at 14.04.07 マーク・ブラキシル ラルフ・エッカート 文藝春秋 売り上げランキング: 91,442 Amazon.co.jpで詳 …

ビジネスモデル特許戦略

ビジネスモデル特許戦略 posted with amazlet at 14.10.05 ケビン・G. リベット デビット クライン NTT出版 売り上げランキング: 526,691 Amazon.co …

オープン&クローズ戦略

オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 posted with amazlet at 14.07.07 小川 紘一 翔泳社 売り上げランキング: 4,380 Amazon.co.jpで詳細 …

すばらしき特殊特許の世界

すばらしき特殊特許の世界 posted with amazlet at 14.08.18 稲森謙太郎 太田出版 売り上げランキング: 45,518 Amazon.co.jpで詳細を見る 少し前に出た、 …