なぜ特許事務所に転職して後悔するの?【ランキング形式でご紹介】

デメリットのイメージ

知財業界は人の流れが多く、特に特許事務所から特許事務所へと転職するパターンはかなり多く見られます。

 

しかし、無事に転職先が決まっても、様々な理由で転職を後悔することもよくある話。

私のまわりでも、転職後に元気がなくなって音信不通になったり、せっかく入った特許事務所を短期間で辞めたり、といった方を見かけます・・・。

 

というわけで、この記事では、特許事務所の転職で後悔する理由をまとめつつ、対策を考えてみたいと思います!

 

ちなみに、これを書いている私は学生時代に弁理士資格を取り、新卒で企業の知財部に入って以来10年近く知財の仕事をしています。

転職経験もありますし、且つ私自身も企業で採用に関わったことがあるので、参考にして頂けると思います。

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特許事務所に転職して後悔する理由ランキング

ここでは、特許事務所に転職して後悔する理由をランキング形式でご紹介します!

(実際は、単一の理由というよりは、ここに挙げるような要因の複数が絡み合っている場合が多いですが。)

 

なお、以下のランキングは、人から聞く頻度や悩みの深さに基づく私の独断と偏見ですので悪しからず・・・。

第5位:トレーニングの機会が無く、成長できない

疑問のイメージ

特許事務所に転職して後悔する理由第5位は、「トレーニングの機会が無く、成長できない」です。

 

特に知財業務の経験が浅い人に多い意見ですが、明細書の書き方などについて適切な指導が受けられないことに不満を持つパターン。

その結果、仕事がうまく回らず、結局苦労した末に退職してしまうという話を耳にします。

たしかに、未経験者をがんばって育てるという風潮があまり無い業界ではありますが、経験が浅いことをわかって採用した以上はちゃんとしたトレーニングをしてほしいところですね・・・。

 

第4位:仕事(事務所)に将来性を感じられない

キャリアのイメージ

仕事や事務所の発展に将来性が感じられない、というのも転職後の後悔の理由としてよく聞く話です。

 

例えば、

クライアントが特定の大企業に集中しており、クライアントが依頼件数が減ってきて事務所の経営が苦しくなっている
→結果、給与が下げられる

みたいな話です。

特に大手の特許事務所に行った人から聞かれる話ですね。

また、同じ分野の出願、中間処理をひたすらやり続けるため、ルーチンワークでモチベーションが上がらないという声も聞かれます。

 

たしかに、業界的に国内の出願件数が減って苦しくはなっていますが(詳しくはこちらの記事)、事務所に入る前にある程度将来性を見極めておきたいところです。

後で詳しく述べますが、転職の際には、事前にその特許事務所にどんなクライアントがいるのかは最低限調べておきましょう。

 

第3位:年収が伸びない

年収のイメージ

転職による後悔理由の第3位は、「年収が伸びない」です。

やはり、特許事務所に限らず、転職による後悔の理由としてお金の問題は大きいですね。

 

上で挙げたような、クライアント起因で給料が伸びないという場合もありますが、それ以上にあるのが、「仕事が評価されず年収が上がらない」という不満

評価が所長の胸先三寸で決まるため、昇給の基準が不透明で、なんやかんや理由をつけられて昇給しない

みたいな話を結構耳にします。

 

ただ、これは特許事務所の報酬体系の違いという側面もあるかもしれません。

一般的に、特許事務所における年収は成果連動(その人がどれだけ売上に貢献したかに応じて決まる)と言われていますが、中にはサラリーマンと同じく固定給を採っている事務所もあります。

その場合には収入は安定しますが、成果報酬の場合より金額が抑えられる傾向にあります。

 

いずれにしても、自分が実力相応の報酬をもらえているかは、常に気にしておきたいところ。

ちなみに、特許事務所の弁理士の年収は下記のようなかんじです。

事務所勤務の弁理士の年収
  • 見習い:〜500万円
  • ジュニア:500〜700万円
  • シニア:700〜1000万円
  • マネージャー:1000万円〜
  • パートナー:2000万円〜

自分の役割に比して、こちらを大きく下回るようなら転職を検討したほうが良いでしょう。

 

弁理士の年収については下記の記事を参照してください。

年収のイメージ弁理士の年収事情を大公開!【1000万円超えは現実的なの?】

 

第2位:仕事量が多くてしんどい

忙しい特許事務所のイメージ

転職による後悔理由の第2位は「仕事量が多くてしんどい」

 

  • 仕事が多くて残業続き・・・
  • 期限ものが片付かず休日も休めない・・・

といった不満は、体感的には一番多く聞かれますね。(弁理士あるあるです。)

ただ、どの特許事務所に行ってもある程度はそういう側面があるということで、第2位にランクイン。

 

やはり、特許事務所の仕事はチームワークというよりは個人に対して仕事が入ってくるので、仕事量が溢れそうなときも他の人に代わってもらうことができにくい環境であるのが大きな要因かなと。

特にできる人に仕事が集中する傾向があり、疲弊します。

また、知財の仕事は、クライアントの要望だったり庁期限があったりして、常に期限に追われることも多く、間に合わないときは土日出勤ということになります。

 

それに加えて、有給が取れる雰囲気ではないという事務所も結構あります。

中には、「有給を取ると給料を下げるぞ」と明言するような事務所も・・・。

 

仕事量に応じた報酬がもらえるならそれでいいと割り切れる人はいいですが、ワークライフバランスを優先したい人は、よくよく事務所を吟味する必要があります。

 

第1位:所内の人間関係が最悪・・・

しんどくて後悔のイメージ

転職による後悔理由ランキングの栄えある(?)1位は、「所内の人間関係が最悪・・・」

 

あまり人と接することがないと言われる特許事務所ですが、職場の人間関係で後悔するケースは意外と多いです。

よくあるのが、

  • 所長がワンマンでパワハラ気味
  • 管理職とそり合がわない
  • ベテラン事務員に目をつけられ嫌がらせを受ける
  • 所内のコミュニケーションが極端に少なく疲弊する

といった話ですね。

 

そんな職場の人間関係に大きな影響を与える要因は、一にも二にも所長のキャラクタ

ほとんどの特許事務所は所員が数人〜数十人程度と、組織の規模的には零細企業と変わらないわけで、トップの言動が職場環境にもろに反映されるのは、当然といえば当然。

所長が所員に対して威圧的だったり、マネジメントに無関心だったりすると、職場の人間関係が悪化するのは必然の結果です。

 

やはり特許事務所に転職する際は、知財業界の知り合いを通じて情報収集する、特許事務所の転職に強いエージェントを使うなど、極力リスクを減らすことが重要になってきます。

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特許事務所の転職で後悔しないためには?

特許事務所の転職で後悔しないためには、どういったことに気をつければいいでしょうか?

もちろん、実際に入るまでは本当のところは分からず、最終的には「エイヤー!」で事務所を決めなければならないのですが(転職とはそういうものです)、とは言えできる限りのことはしておきたいもの。

中には、ブラックな特許事務所も存在し、そういった事務所に行くことはなんとしても避けたいところです。

 

以下に特許事務所への転職で後悔しないためのポイントをまとめます。

特許事務所を見極めるポイント
  • どんな企業を代理しているか?
  • 知り合いからの情報収集
  • Webで情報収集
  • 転職エージェントを使う

どんな企業を代理しているか?

チェックリストのイメージ

転職先の候補となっている特許事務所がどんなクライアントを代理しているかは必ずチェックしましょう。

J-PlatPatで代理人に代表弁理士の名前を入れて検索すれば簡単に調べられます。(件数が多くて表示されない場合は、出願日が直近の数年以内のものに絞ります)

確認すべき点としては以下の3つです。

  1. 出願人が特定の企業に偏っていないか?
  2. 外国の出願人がそこそこいるか?
  3. 出願件数が極端に減っていないか?

1.出願人が特定の企業に偏っていないか?

その特許事務所が、どんな企業を代理しているかは必ずチェックしましょう。

クライアントが特定の大企業に固まっていたら危険信号!

通常、大企業は大量の出願を発注する代わりに、ボリュームディスカウントとして1件あたりの費用を抑えるように求めてきます。

そうすると、必然的に1件あたりの単価が安くなり、いくら案件をこなしても収入に反映されない、という事態になります。

さらに、そのクライアントが業績不振などで依頼をストップすると、仕事がほぼゼロになるという経営リスクもあります。

 

というわけで、特許事務所を検討するにあたって、クライアントのバリエーションは大事です。

理想なのは、その特許事務所が代理する出願人にいろんな業種・いろんな規模の企業がいて、且つ出願件数がバラけていることですね。

2.外国の出願人がそこそこいるか?

一般的に外国企業の国内出願を代理する仕事(いわゆる外内業務)は、割が良いと言われていています。

その特許事務所が代理する出願人に、外国企業が一定比率いれば経営が安定する傾向にありますので、一応チェックしておきましょう。

(ただ、あまりに多すぎると外内業務しか仕事が無い可能性もあるので、それはそれで注意が必要)

3.出願件数が極端に減っていないか?

これもマストではありませんが、過去に比べて出願件数が極端に減っていないかはチェックしておきましょう。

少々の増減は問題ありませんが、近年になって極端に出願件数が減っている場合は、経営がうまくいっていない可能性があります。

知り合いからの情報収集

人から口コミを聞くイメージ

特許事務所の良し悪しを判断する上で、一番頼りになるのが、同じ知財業界の人からの口コミですね。

自分が転職先の候補に考えている事務所について、なにか知っていることはないか聞いてみてもいいでしょう。

みんな事務所の噂話は大好きなので(笑)、なにか知っていればよろこんで教えてくれると思います(たぶん)。

 

狭い業界ですので、少なくともあからさまなブラックな特許事務所の話は、知り合いを通じて必ず耳に入ってくるはずです。
(企業に勤めている私ですら、色々と漏れ聞こえてくるくらいですからね(笑))

基本的に、「火のない所に煙は立たぬ」という格言は、特許事務所においてもよく当てはまります。

良くない噂が立っている特許事務所はやめとくのが無難でしょう。

 

こういった情報を得るためには、日頃から交流会などに出て知財業界内で知り合いを作っておくと、いざというときに役に立ちます。

例えば、パテントサロンは年に数回交流会(知財系オフ会)をやっていて、特許事務所の関係者も多く集まります。

参加資格は「知財に関心がある方」と、知財の仕事をしていなくても参加できるので、こういった機会を利用するのも一案ですね。

Webで情報収集

webで情報収集のイメージ

転職活動で候補が出てきたら、特許事務所名や所長の名前などでWeb検索をしときましょう。

もちろん、Webに欲しい情報が転がっているとは限りませんが、手間も人脈もいらないので最低限やっておくべき。

思わぬ情報が得られればラッキーです。

 

Googleで事務所名を入れると、「パワハラ」とか「ブラック」とかで検索補完されるような事務所がありますが、私が人から伝え聞く話でもまさにその通りでした(笑)

あと、昔の話ですが、大阪の特許事務所で所長や管理職がパワハラで書類送検された事例もありましたね・・・。

もちろん、Webの情報なので真偽の程はあやしかったりしますが、経験上火のないところに煙は立たずで、ネットで何か言われているところはやはり何かあることがほとんどです。

見えている地雷は避けましょう。

 

あと、企業の口コミを集めた転職会議というサービスを見ておくと良いと思います。

大手の特許事務所だと結構口コミが集まっていて、例えば、以下のような特許事務所の口コミがあります。(口コミ数順)

  • 特許業務法人志賀国際特許事務所
  • 特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT&TRADEMARK
  • 特許業務法人深見特許事務所
  • 特許業務法人酒井国際特許事務所
  • 特許業務法人磯野国際特許商標事務所
  • 特許業務法人太陽国際特許事務所

転職を検討している特許事務所の口コミが無いか調べてみてはいかがでしょうか?

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特許事務所の転職に強いエージェントを使う

転職エージェントのイメージ

一般的に転職活動は転職エージェントを使って行われます。

しかし、これが特許事務所の転職となると、何故か自分でWebなどから特許事務所の採用に応募する人(いわゆる直接応募)が多いんですよね・・・。

 

ちなみに、企業への転職活動の場合だと、複数の企業に応募して、選考の進捗が極力同じタイミングになるようにスケジュールを調整します。

こうすることで、

  • 企業同士を横で比較することができる
  • 仮に複数の企業から内定を得ることができれば、それを使って条件交渉がやりやすくなる

といったメリットがあります。

こういったスケジュール調整や条件交渉をうまく進め方をするには、転職エージェントの活用が欠かせません。

そんなわけで、特許事務所をメインに転職活動する場合であっても、転職エージェントを使ってやることをおすすめします。

 

特許事務所への転職活動をするのであれば、知財の転職に特化したエージェントを使うのが良いでしょう。

以下、おすすめの転職エージェントです。

特許事務所の転職におすすめ
  • リーガルジョブボード ※知財専門のスタッフが在籍。特許事務所の求人に強い転職エージェントです
  • MS-Japan ※管理部門特化型エージェント。特許事務所、知財部どちらの求人も扱っています

特に、リーガルジョブボードは、知財専門の担当者がおり、特許事務所の求人に強い転職エージェントです。

 

担当者が特許事務所からヒアリングして情報収集を行うと共に、事務所との関係構築に努めています。

そのため、リーガルジョブボードのエージェントを利用することで、

  • 自分に合った働き方を踏まえた求人の紹介が受けられる
  • 特許事務所などの細かい給与体系や実際の残業時間についての情報が得られる
  • 面接の日程調整や給与交渉などを任せられる

など、求職者に心強いサポートが受けられます。

また、リモートワークや時短勤務といった、求職者の勤務条件について事務所側と交渉してくれるなど、特許事務所とコネクションを持っているエージェントだからこその強みがあります。

 

なお、リーガルジョブボードでは、サイト上の公開求人を閲覧でき、エージェントを介さず直接特許事務所とやり取りできる、転職サイト的なサービスも行っています。

エージェントを利用するかどうかに関わらず、ユーザ登録しておくと転職活動において何かと便利です。

登録は無料でできるので、特許事務所への転職を検討されている方はまずは登録してみましょう。

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※登録は無料でできます

 

なお、知財の転職エージェントについては、下記の記事で詳細を書いています。

私が転職活動した際に使った転職エージェントの感想も書いているので、ぜひ参照してください!

転職エージェントのイメージ知財の転職エージェントおすすめ5選|僕の体験談も紹介します

まとめ

というわけで、特許事務所に転職して後悔する理由と、その対策について書いてきました。

まとめると、特許事務所の転職で後悔する理由として、

  • トレーニングの機会が無く、成長できない
  • 仕事(事務所)に将来性を感じられない
  • 年収が伸びない
  • 仕事量が多くてしんどい
  • 所内の人間関係が最悪・・・

が挙げられます。

 

転職で後悔するリスクを下げるには、やはり事前の情報収集をしっかりやるしかありません。

知財業界に知り合いがたくさんいる人なら、人からの口コミが一番信頼できますが、「自分はあんまり知り合いいないなぁ」という人もいるでしょう。

そういう方は、転職会議の口コミを見るなど、最低限Webでの情報収集はしときましょう。

また、転職活動にあたってはリーガルジョブボードなどの知財特化のエージェントを使って、事務所の雰囲気を確認するのも重要です。

 

なお、弁理士の転職については下記の記事でまとめているので、こちらも参考にしてみてください!

弁理士の転職のイメージ弁理士の転職ノウハウ総まとめ!|知っておくべき10のポイント