知財部員は社内弁理士を目指すべき? 資格取得に要する費用・勉強時間は?

久々の更新になります。

ブログのネタについて悩んでいたところ、「そういえば、このブログではあまり弁理士試験について書いてないなぁ」と思い至りました。

というわけで、今回と合わせて数回は、弁理士ネタでいきたいと思います!(笑)

とくに、企業の知財部員が弁理士資格をとって、社内弁理士(企業内弁理士)になる意義や如何に?!という観点で書きます。

 

社内弁理士(企業内弁理士)になるべき?

知財業界で仕事をする人間であれば、弁理士という資格を意識しないということはないでしょう。

特許事務所に勤める場合はもちろん、企業の知財部門等で働く人にとっても弁理士資格を取ろう(社内弁理士になろう)と考えた人は多いのではないでしょうか?

ちなみに、かくいう私も約8年前に弁理士試験を受験したという経験があり、一応資格は持っています。
(ただ、未だに未登録ですが・・。)

 

では、企業の知財部員を含めた知財業界の人は、皆弁理士を目指すべきなのでしょうか?

特許事務所で仕事をすることを目指す人に対しては、間違いなく資格はあった方が良いので、

「がんばって弁理士取ってください、以上!」

で話は終わりです。

 

しかし、企業の知財部で働く人にとっては、話は簡単ではありません。

というのも、当然ながら弁理士資格を取得するには多大な時間とコストがかかりますが、一方で、それに見合うだけのメリットが見えにくいからです。

なぜなら、「特許出願など特許庁に対する手続きの代理ができる」という弁理士資格最大の意義が、企業で働いている限りあまり意味をなさないからです。

 

こう言うと「社内弁理士が自社出願の代理人をやることだってあるじゃないか!」という反論が聞こえてきそうです。

確かに大手企業では、自社出願(特許事務所を介さずに直接特許庁に出願すること)をする場合、自社の社内弁理士を代理人として記載しています。

しかし、代理人として名前が挙がるのはせいぜい多くて2,3名くらいまでです。

大手企業だと知財部員の数が非常に多く、弁理士資格を持っている人だけでも何十人もいたりしますので、そのほとんどの人は代理人としての役割をしていないことになります。

そうすると、代理人業務ができること以外の弁理士資格のメリットと、資格を取るために要する費用や労力とが釣り合っているのかを考える必要がありますね。

 

弁理士試験に必要な費用・勉強時間

それでは、弁理士の資格を取得するのに、一体どの程度の労力と費用がかかるのでしょうか?

弁理士試験は、国家資格の最難関であり、当然ながらそれなりのお金と、とんでもない勉強時間が必要になります。

私の場合はどうだったのかを、古い記憶を引っ張り出してご紹介します。

 

弁理士資格を取るためにかかった費用

弁理士の受験勉強には予備校に通学することが必須で、私もそうしました。

予備校(LEC)の基礎講座で約50万円、それ以外の講座や模試などで20万、参考書とかに5万くらいのお金はかけたと思います。

ただ、最近はWEB講座が選択できるようになったので、それを使えば少しは費用が抑えられるでしょう。



なお、私は幸運にも一年で受かりましたし、論文の答練なども通っていなかったので、かなり安く済んでいる方だと思います。

平均的にはもっとかかるでしょう。

というわけで、資格取得のための費用として、ざっと100万円〜150万円は見込んでおいたほうが良いと思います。

 

弁理士資格を取るために必要な勉強時間

お金よりもこちらの方が問題ですね・・・。

弁理士試験に受かるためにはとんでもない量の勉強が必要です。

ネットで調べてみると、弁理士合格までに最低3000時間程度の勉強時間が必要なんだそうです。

私の場合、平日に5、6時間、土日はLECの講義+5、6時間くらいは勉強に使っていたと思います。
(たしかに、一日平均6時間を1年半やったと考えれば、3285時間になりますね。)

もっとも、受験生当時、私は学生だったので、比較的自由に勉強時間を確保することができました。

社会人でこれだけの勉強時間を取るには、かなりがんばらなければなりません。

イメージとしては、会社に行く前に早起きして1〜2時間、会社終わってから2〜3時間、土日は持てる時間を全て勉強時間に費やす。

これを、お盆も正月もゴールデンウィークも例外なくやる・・・、というかんじです。

仕事をやりながら(ましてや子育てをしながら)これをやるのは、かなりの体力と精神力を要するでしょう。

 

勉強時間と費用を抑えるためには一発合格を狙う!

というわけで、上で述べたように、弁理士試験に受かるためには相当な費用と勉強時間をつぎ込まなければなりません。

ただ、逆に言えば、弁護士のように会社を辞めてロースクールに通わなければならない、ということもないので、費用と時間をかけることさえ許容できれば、それ以上のリスクはないとも言えます。

 

では、弁理士に合格するために要する勉強時間と費用をできるだけ抑えるためには、どうしたら良いのでしょうか?

最良の方法は、一発合格を狙うことです!
一般的に、弁理士に合格するまでに数年を要すると言われていますが、初めての挑戦で合格している人も少なからずいます。

ですから、全く不可能な話ではありません。

とは言え、短期合格を果たすためには、当然ながら死ぬ気で勉強しなければならず、さすがにそれはしんどいので、2, 3年かけてちょっとずつ勉強すればいいんじゃないかと考えがちです。

 

しかし、その考えはやめたほうが良いです・・・。

初めから合格まで何年もかけるつもりでいくと、結果的に著しく時間とお金を消費することになってしまいます。

というのも、弁理士の受験勉強は長引けば長引くほど不利になるからです。

弁理士試験で記憶するべき知識は膨大にあるため、ある程度の知識量まで行くと、知識を維持するだけでも結構な勉強時間を割かなければならなくなってきます。
(そうしないと、あっと言う間に忘れていってしまいます。)

さらに、知的財産関連の法律は毎年のように改正されるので、新しいことを勉強しなければならない一方で、せっかく覚えた知識が試験で役に立たなくなっていきます。

それどころか、悪くすると、旧法の知識と新法の知識とがごっちゃになって、試験問題に正答できなくなる可能性すらあります。

また、何年にもわたって試験勉強へのモチベーションを維持し続けることは通常困難で、いつしか自然消滅的に勉強をやめてしまうということにもなりかねません。

だから、弁理士試験を目指すのであれば、とにかく短期決戦!

1年で受かるつもりで死ぬ気でやるべきなのです。

 

というわけで、弁理士資格を取るために要する費用や勉強時間について書いてみましたが、じゃあ、それだけ苦労して得られた弁理士資格が何の役に立つのか?ということです。

たしかに弁理士を持っているとカッコいいのは分かるけど、社内弁理士になる具体的なご利益って何なのよ?!と。

これについては、次回に書きたいと思います。



企業の知財部の人が弁理士資格を取ると何が良いのかについて知りたい方は、こちらをどうぞ!

知財部員が弁理士を取るとこんな良いことが?!

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