近年では、業種を問わずIT的な知識が不可欠になっています。
どんな仕事をやるにしてもネットワークやセキュリティ等のITの知識があったほうが、色々と有利になることは間違いありません。
そんなITの知識を身につけるのに最適なのが、ITパスポート試験です。
私も過去に、IT企業に転職が決まった際に、「IT的な知識を身につけないとマズい」と思い、ITパスポート試験を受験しました。
この記事では、ITパスポート試験の試験概要や私がした勉強法などについて紹介します!
本記事の内容
ITパスポート試験ってどんな試験?
まず、ITパスポートとはどんな試験なのかについてご紹介します!
ITパスポートとは?
ITパスポートは、
ITを利活用する社会人が備えておくべきITの基礎的な知識が証明できる国家資格
です。
情報処理技術者試験のレベル1に相当します。
ちなみに、情報処理技術者試験は、以下のようなレベル分けになっています。
そして、基本情報技術者→応用情報技術者とレベルが上っていき、最上位ではネットワークスペシャリストなど専門分野に分かれます。
当然、レベルが高いほど難しくなります。
基本的には、情報処理技術者試験の登竜門的な位置付けで、ITの専門の人は、ITパスポートを飛ばしてレベル2の基本情報技術者から受け始める人も多いですね。
ITパスポートの統計情報によれば、社会人受験者のうちの約6割は非IT系の人だそうです。
このことから、ITパスポートは、情報処理試験の入門レベルであることが伺えますね。
試験制度・内容
ITパスポート試験は、全100問あり、全て選択形式(4択)の問題です。
その内訳は、
- ストラテジ系: 32 問
- マネジメント系: 18 問
- テクノロジ系: 42 問
となっています。
そのうちの15問ほどが、中間問題と言われるケーススタディーっぽい長文形式の問題となっています。
試験時間は165分間あり、私が受験してみたかんじかなり時間的余裕をもって回答できます。
試験はCBT(comupter based testing)という、テストセンターに行ってパソコンを使って問題を解く方式となっています。
そのため、受験直後に試験結果が分かるようになっています。
シラバス5.0
2020年9月に、ITパスポートの試験範囲を規定するシラバスがVer 5.0になりました。
これによって、若干の変更があり、AIやIoT関連やデジタルトランスフォーメーション(DX)が試験範囲に加わりました。
詳しくは、以下のドキュメントで変更箇所が明示されています。
参考:「ITパスポート試験」シラバス(Ver.5.0)(変更箇所表示版)
試験の予約
ITパスポート試験の申込みはWebから行います。
試験会場や試験日などを選択します。
受験手数料で 5,700円かかります。
ちなみに、東京圏内であれば、ほぼ毎週どこかしらの会場で受験が可能です。
詳しくは、オフィシャルサイトの「受験申込手順」を参照してください。
合格基準
ITパスポートの合格基準は、
- 各分野別評価点(ストラテジ系,マネジメント系,テク ノロジ系の三つの分野別評価点)がそれぞれ基準点(300点)以上の場合に合格
- 且つ、総合評価点が1,000点満点中600点以上
となっています。
ITパスポートの難易度
ITパスポートの統計情報によると、ITパスポートの合格率は50%〜60%です。
情報処理技術者試験の中でも入門レベルで、受験者の4割程度は学生です。
しっかり準備して臨めば、合格は容易な試験だと言えるでしょう。
私のITパスポートの受験体験談
ここからは、私がなぜITパスポートを受験しようと思ったのかや、勉強方法などをご紹介します!
きっかけはIT企業への転職
私がITパスポートを受験しようと思ったきっかけは、転職でIT系の企業に入ったためです。
エンジニアではないものの、仕事上IT系の知識が必要とされるポジションでした。
私はいちおう理系でしたが、学生時代の専攻は化学で、情報系の知識はまったくと言っていいほど無し・・・。
そこで、ITパスポートを含む情報処理技術者試験の勉強を通じて、ITの基礎知識をつけることを目標にしました。
私の中で、ITパスポートの受験は、
応用情報技術者などのより上位の資格に向けたはじめの一歩
という位置付けでした。
ITパスポートの勉強方法
ITパスポート試験の勉強は、
- ITパスポートの教科書を読む
- 本試験の過去問題を解く
をすれば、十分対応できます。
教科書としては、「栢木先生のITパスポート教室 」を用いました。
この本は、ITパスポート試験の教科書としてネットでの評価が非常に高い本で、わかり易い説明が売りとなっています。
あと、挿絵としてやたらとネコの絵が挿入されており、若干意味不明ではありますが、我々を和ませてくれます(笑)
ちなみに、私は上記の教科書と姉妹本となっている、「栢木先生のITパスポート教室準拠 書き込み式ドリル 」もやりました
しかし、こちらは時間の割にはあまり意味がなかった気がします・・・。
教科書読んだらすぐに過去問に取り掛かった方が、手っ取り早いかなと。
テキストである程度知識をつけたら、あとはひたすら過去問題集を説いていきます。
過去問題集としては、「かんたん合格 ITパスポート過去問題集」が良いでしょう。
5年分の過去問が収録されており、さらに新たに出題範囲に追加された【AI】【IoT】【ビッグデータ】【5G】などの用語解説も収録されています。
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勉強期間
ITパスポートの勉強期間としては、私の場合は、3ヶ月くらいでした。
3ヶ月間勉強してから本番の試験に臨み、合格しました。
ただ、私の場合は、だいぶゆったりと勉強して3ヶ月だったので、本気になって勉強する人であればもっと短い期間で良いでしょう。
情報系の知識がゼロの人でも、1ヶ月くらい集中して勉強すれば十分勝負できると思います。
ITが専門分野の人であれば、ぶっつけ本番でも受かりそうですね。(もっとも、そういう方は基本情報技術者や応用情報技術者の受験をおすすめしますが・・・)
試験本番の様子
ITパスポートの本試験は、東京の大手町にあるテストセンターで受けました。
テストセンターで受付を済ませると、パソコンルームに連れていかれ、ブースで区切られた席に座ります。
それで、事前に受験番号などを入力してログインを済ませ、時間になったら開始ボタンをクリックして試験開始です。
試験時間は165分あり、かなり時間的に余裕がありました。
ゆっくり問いたのですが1時間以上余ったので、途中で退室しました。
結果は7割強くらいのでき。
合格ラインである6割には余裕で達していましたが、事前にやった過去問題集よりも難しい問題が出てきました。
もうちょっといい点数がとりたかったですね・・・。
感想
というわけで、なんとか1回の受験で無事合格することができました!
難易度的にも、これなら専攻が情報系じゃない人でも、ちゃんと勉強すれば合格するなと思えるレベルでした。
ただ、自分としては若干の誤算があって、IT技術の知識を身につけるというのが受験の目的だったのですが、試験内容としては意外と経営戦略系の問題が多ったです。
例えば、システム導入の際の手順や、プロジェクト管理の手法、会計やIT関連の法律などですね。
テクノロジ系の問題であっても、DHCPサーバの働きは?とか、Dos攻撃とは何か?みたいなIT用語の表面的な理解を問う問題がほとんどでした。
なので、勉強していてもあんまりIT知識に詳しくなっている気がしませんでした・・・。
やはり、入門レベルってことで、それ以上のテクニカルな理解を求めるようになるのはもっと上のレベルからということでしょうか?
しかし、その後、基本情報技術者試験を受験した際には、ITパスポートの基礎知識があったおかげで、すんなり入ることができたのは良かったです。
まとめ
というわけで、ITパスポートの試験概要と私の受験体験記をご紹介しました。
まとめると、
- ITパスポート試験は、情報処理試験の入門レベル
- CBT形式のテストで、6割以上で合格
- 合格率は50%〜60%程度
- 市販のテキストと問題集を独学すれば、十分合格可能
- 勉強時間は1ヶ月程度
ということですね。
ITパスポートは手軽に受験できるので、私のようにITのバックグラウンドが無い人でも、チャレンジできるのがいいですね。
上位資格である、基本情報技術者や応用情報技術者への足がかりとなります。
ぜひ受験を検討してみてはいかがでしょうか?!
ITパスポートの参考書
上で紹介したテキストと過去問題集を再掲しておきます。
基本的には、この2冊をしっかりやれば、十分合格可能なレベルまでいくと思います。
■テキスト
■過去問題集
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ITパスポートのWeb講座
参考書と過去問だけで合格できるか不安な方は、オンラインの講義を受講してみるのも手です。
オンライン資格予備校のSTUDYingだと、ITパスポートの講義が、7,980円で受講できます。
無料講座もあるので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか?
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理系資格
ITパスポートなどの情報処理試験は、理系知識が問われる試験であるので、理系資格と言えるでしょう。
それ以外にも理系の人におすすめの資格がいくつかあります。
理系資格のおすすめについては以下の記事で詳しく書いているので、こちらも参考にしてみてください!
理系資格のおすすめランキング!【最強なのはどれ?】