なぜ理系はやめとけと言われるの?|理学部出身の僕が語ります

理系はやめとけのイメージ

高校のときの進路において、

理系にするか、文系にするか

は結構大きな問題です。

 

一般的に、大学の理系学部に進んだほうが就職に強いというイメージがあり、理系科目がそこそこできるなら理系を選びがちです。

しかし、中には、「理系はやめといたほうがいい」という声も・・・。

 

私自身、大学では理系(理学部化学科)だったのですが、たしかに理系には向き不向きが結構あります。

なので、単に就職しやすいからといって、安易に理系を選ぶと後悔するかもしれません・・・。

 

というわけで、この記事では、理系はやめとけと言われる理由について書いてみたいと思います!

理系はやめとけと言われる理由

冒頭でも述べたように、私は大学で理学部化学科に入りました。

また、サークル活動で工学部や薬学部などの他の理系学部の友人も多くいました。

そして、友人の中には理系学部に入ったことを後悔している人もいました。

(ちなみに私自身は、結局大学卒業後は文系就職したのですが、「理系に進むのをやめとけばよかった」とまでは思っていませんが。)

 

そんな経験があるので、単に就職しやすいからという安易な理由では、理系に進むのはやめといたほうがいいと思います。

 

では、具体的にどういった理由で理系学部に入ったことを後悔するのでしょうか?

私の経験に照らすと、以下のような理由があります。

理系はやめとけと言われる理由
  • 単位が厳しい
  • 実験好きでないと辛い
  • 女性との出会いが少ない
  • 勤務先が僻地になりがち

単位が厳しい

単位を取るのが厳しいイメージ

理系はやめとけと言われる一番の理由がこれですね。

大学では、文系学部よりも理系学部の方が、圧倒的に単位を取るハードルが高いです。

そして、単位が取れないために、留年してしまう学生も結構多いです。

実際、私の大学時代の友人で留年した人間は多かったのですが、その多くは工学部などの理系学部の学生でした。

中には、ついには大学を卒業することができず、大学を中退した友人も・・・。

一方で、文系学部で留年している友人もいるにはいたのですが、サボりまくってほぼ授業に出てない、など単位取得のハードルの高さとは別の要因でした。

 

理系学部の授業の中でも、特に単位を取るのが大変なのが実験ですね。

大体、理系の場合、学部の3年生くらいから実験が始まるのですが、実験は出席が厳しいし、拘束時間も長いです。

 

また、実験以外にも文系と比べて必修科目の数が多く、このことが卒業のハードルを高くしています。

必修科目なので、当然ながら他の科目では代替が効かず、その必修科目の単位を取得しない限り卒業できません。

しかし、何故かそういう科目に限って教授が厳しく、なかなか単位が取れなかったりするんですよね。

私の友人(工学部)は、ある必修科目がどうしても取れず、そのためだけに留年していました・・・。

 

というわけで、理系に進んでしまったがために、「単位が取れず、大学を留年した・卒業できなかった」という可能性があることは覚えておきましょう。

実験好きでないと辛い

研究のイメージ

上でも書きましたが、理系の場合、学部の3年生くらいから実験が始まります。

そして、大学4年生にもなると、どこかしらの研究室に入り、実験に明け暮れる日々を過ごすことがほとんどです。

なので、理系と実験は切っても切り離せない関係にあると言えます。

 

しかし、この時期になって初めて、

あれ、自分はあんまり実験が好きじゃないぞ・・・

と気付く理系の学生は意外と多いのです。

 

その理由は、受験などで理系科目を勉強することと、実験・研究は大きく異なるためだと思います。

基本的に研究というものは、

課題を発見し、仮設を立てて、実験で検証する

というサイクルをぐるぐる回すもので、受験勉強での頭の使い方(物事を理解する、暗記する)とは異なる部分が多いのです。

 

あと、研究テーマにもよりますが、実験は意外と肉体労働的な作業を伴う場合もあります。

実験器具をセットしたり、薬品を運んだり、実験動物を飼育したりなどなど・・・。

そういう作業を日常的にしなければならないことも、お勉強とは異なる点ですね。

 

かく言う私も、大学院のときに「自分は研究に向いてないなぁ・・・」と感じ、紆余曲折を経て文系就職したクチですね。

(そのあたりの経緯はこちらの記事に詳しいです)

 

というわけで、理系に進んでうまくいくかどうかは、実験との相性にかかっているといっても過言ではありません。

実験を好きになれない場合、学生生活(特に後半)はかなり苦痛になります。

ただ、具体的にどんな実験をするかは、学部や研究室によってかなり変わってくるので、なかなか事前に予測できないのが難しいところです。

少なくとも、受験勉強の段階で理系科目に興味が持てない場合は、理系に進むことは考え直したほうが良いでしょう。

女性との出会いが少ない

女性との出会いのイメージ

男性目線の話になりますが、女性との出会いが少ないがために、理系に入ったことを後悔することもあります。

 

理系だと学部にもよりますが、男女比率がアンバランスなことが多いです。

端的に言えば、男が多く、女は少ないです。

 

ただ、一口に理系といっても、学部や学科によっては男女比率が大きく異なります。

私が在籍した大学の理学部では、学科によって女性の占める割合が結構違っていて、

  • 生物学科:5割
  • 化学科 :3割
  • 物理学科:1割
  • 数学科 :3人(!)

というかんじでした。

 

他の理系学部だと、生物系や医学・薬学系は、比較的男女のバランスが取れていて、1:1に近いです。

工学部だと、学科によりけりですが、女性の比率は1〜3割の間だと思います。

 

このような男女比のアンバランスさに加えて、実験や研究で長時間拘束されます。

そのため、理系の学生は、部活やバイトなどに使える時間が少なくなり、必然的に出合いが少なくなりがちです・・・。

 

今でも思い出すのが、私が学部4年生だった頃。

私が日々地味な実験に追われる傍らで、文系の友人はゼミ旅行と称してゼミ仲間とバリ島に行っていました。

後日、バリで男女和気あいあいとやっている写真を見せられて「リア充爆発しろ」と思ったものです(笑)





勤務先が僻地になりがち

勤務地が僻地のイメージ

意外と見逃せないのが、理系だと就職した際に、勤務先が僻地になる可能性が高いということですね。

 

理系(特に大学院まで出た場合)は、研究者や開発者として企業に就職することが一般的です。

その場合、企業の研究所や工場に配属されますが、それらの多くは地方(それも人里離れた山奥)にあります。

例えば、東京から東海道新幹線に乗って車窓を眺めていると、静岡あたりから辺鄙なところにでっかい工場や研究所が建っているのがいくつも見えますよね?

そういう所です(笑)

 

一方、文系の場合、主な就職先となる金融系の会社はすべからく都心部にあります。

また、製造メーカーなどに入っても、理系の学生は上記のような地方の研究所に配属されるのに対して、文系職の場合は都心部にある本社勤務になることが多いです。

 

そんなわけで、理系の学生が社会人になった際に、

周りに娯楽が少なく、家と会社の往復で、異性との出会いもない

一方で、文系の人は、東京や大阪などの大都会で働いていて、キラキラして見える

→理系はやめとけばよかった・・・

なんていう人もいるでしょう。

 

なお、同じ理系でもIT系のエンジニアだと、都心部に職場があることがほとんどです。

なので、僻地が嫌だったら情報系の学部に進むというのはありかもしれませんね。

まとめ

というわけで、理系はやめとけと言われる理由について書いてきました。

まとめると、以下のようです。

理系はやめとけと言われる理由
  • 単位が厳しい
  • 実験好きでないと辛い
  • 女性との出会いが少ない
  • 勤務先が僻地になりがち

 

もちろん、これらは理系のネガティブな側面を挙げたに過ぎませんし、多くの理系学生はなんだかんだとうまいことやっています。

結局は向き不向きということになります。

なので、好きでもないのに理系に進むのはやめといたほうがいいよ、ということですね。

ご参考になれば幸いです!

研究職のことを知るには?

本文で書いたように、理系と実験・研究は切っても切り離せない関係です。

特に、研究に馴染めるかどうかは、その後の大学院、就職にも大きく関わってくるため重要です。

しかし、進路を考えている高校生や配属前の理系大学生の方などは、大学や企業における研究というものを具体的にイメージするのは難しいと思います。

もちろん、実際に大学の研究室などに訪問してみるのが一番良いですが、それが難しい場合もあるでしょう。

 

研究職がどういうものかを知りたければ新 企業の研究者をめざす皆さんへという本を読んでみると良いです。

こちらの本では、企業における研究がどういうものかが書かれており、研究職の具体的なイメージを持つのに適しています。

やはり、企業の研究・開発部門は理系の主な就職先になるので、理系に進もうか迷っている方は参考にしてみると良いでしょう。

>> 「新 企業の研究者をめざす皆さんへ」の商品ページ

 

それ以外の研究者を目指す際に参考になる本は、下記の記事で書いているので、こちらもご参照ください!

STUDYingで学習するイメージ研究者を目指す前に読んでおきたい本|おすすめ5選!

研究職に向いていなかったら?

理系に進んだ後に、「やっぱ、自分は研究職に向いていないな・・・」と気付く人もいるでしょう。

かく言う私も、大学院に入ってからそれに気付き、色々あって文系就職したクチですね。

 

実は、理系のキャリアとして、研究者や開発者以外にも色々と道はあります。

理系出身者の研究職以外の仕事については、下記の記事で詳しくまとめています。

理系のぼくのイメージ理系だけど研究職以外の道はある?|自分は向いていないと思ったら

理系におすすめの資格

就活を有利に進めるために、資格の取得を検討している人もいるでしょう。

特に、専攻に関係ない企業にエントリーする際には、その分野に関係する資格を取ることで志望度をアピールするのも一案です。

理系におすすめ資格については、下記の記事で紹介しているので、こちらもご参考に!

理系はやめとけのイメージ理系資格のおすすめランキング!【最強なのはどれ?】