院卒30歳前の転職が不利になる3つのパターンとは?

知財部の採用のイメージ

大学生の進路として、学部卒で就職する場合と、大学院に進学してから就職する場合の大きく2つに分けられます。

特に理系では、大学院の修士課程や博士課程を修了してから、企業などに就職するケースが多いですね。

 

一方、近年では、新卒で入った会社を数年で辞めて転職することも一般的です。

では、大学院卒の方が転職活動をする場合、その経歴はどう評価されるのでしょうか?

 

実は、院卒の方が社会人数年目で転職する場合、院卒の経歴が不利に働く可能性もあります。

この記事では、院卒(特に30歳以下の若手)の転職事情について書きたいと思います!

 

ちなみに、これを書いている私は、理系の大学院を卒業後に大手企業に就職し、30歳前に転職した経験があります。

また、企業で採用担当を務めたこともあるので、参考にして頂けるかと思います。

院卒での転職が不利になる場合

チェックリストのイメージ

大学院卒という経歴は転職活動の場面でどのように評価されるのでしょうか?

 

一般に、大卒と比べて、院卒の方は大学院で研究に従事している分、高い専門性があると見なされます。

そのため、院卒であっても一概に不利になるとは言えませんし、技術職ではむしろ院卒の方が歓迎されます。

ただし、以下の場合は院卒であることが不利に働く可能性があります。

院卒が不利に働く場合
  • 社会人経験が3年より短い
  • 専門外での転職である
  • 文系である

社会人経験が3年より短い

まず、院卒で社会人経験が3年より短い場合の転職は不利になりがちです。

 

学卒に対する院卒の方の弱みは、年齢に比して社会人経験が短いことです。

同じ歳の学卒の人と比べると、院卒の人は大学院に通っていた分、社会人としての経験年数が少ないことになります。

特に、就職から1, 2年で転職しようとする場合、この経験年数の差が顕著に現れることになります。

 

また、一般的に、転職市場において求職者の職歴を評価する際に、3年で1キャリアと取らえられます。

裏を返すと、3年未満で転職活動をする場合、

現職において十分な経験を積んでいない

と応募先の企業から判断され、不採用となる可能性が高まります。

 

以上のような理由で、院卒・社会人3年未満の方の転職はおすすめしません。

どうしても入社1, 2年で転職しようとする場合は、職歴の短さをカバーできるような強みを磨いておく必要があります。

専門外での転職である

院卒であれば、その分野の専門知識があることが強みです。

しかし、専門外での転職となると、その強みが考慮されず、転職活動で苦戦する可能性があります。

例えば、理系の専門で修士課程を出ているのに、マーケティングや営業などの職種に転職する場合ですね。

 

人によっては、キャリアの途中で方向性を変えたくなることもあるかもしれません。

しかし、院卒の方がキャリア転換するのは学卒の場合よりも難しいと心得ておくべきです。

 

ただし、研究・開発職以外に理系の出身者に相性の良い仕事というのも存在します。

そういった仕事を選べは、キャリアチェンジできる可能性が高まるでしょう。

理系の強みが活かされる研究職以外の仕事については、下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください!

理系のぼくのイメージ理系だけど研究職以外の道はある?|自分は向いていないと思ったら

大学院で文系の専攻だった

これまで、理系の院卒を中心に書いてきましたが、文系の院卒の場合もあります。

しかし、残念ながら、文系の大学院を出ている場合、企業からは院卒という経歴を評価されない傾向にあります。

 

現状、日本では文系の学生は大学卒業後に就職するのが一般的で、文系の大学院に進学する人は稀です。(法科大学院を除く)

就職の場面においても、大学院の専攻とは関係のない仕事に就くことがほとんどです。

そうすると、大学院で過ごした年数はあまり評価されないことになります。(一方、理系であれば、研究室での経験は一定評価されます)

特に社会人としてのキャリアが浅い第二新卒だと、より不利になる可能性が高いでしょう。

院卒での転職の成功のポイント

チェックリストのイメージ

では、院卒で若手の場合、転職を成功させるためにはどういったポイントに気をつければ良いでしょうか?

以下、ポイントを挙げます。

院卒での転職の成功ポイント
  • 社会人3年未満であれば現職で経験を積む
  • 大学院の専攻と合った求人を選ぶ
  • 院卒に合った転職エージェントを選ぶ

社会人3年未満であれば現職で経験を積む

上述したように、社会人3年未満(いわゆる第二新卒)の状態だと、院卒の方の転職は不利になりがちです。

やはり、採用の立場からすると、3年で1つの区切りだと評価するので、できれば3年近くの職歴は欲しいところです。

もし、転職を急がない(現職でもなんとかやっていける)のであれば、現職に留まって経験を積むことをおすすめします。

 

その間に、可能であれば資格取得やTOEICのスコアアップなど、転職でアピールできるポイントを増やしておくと良いでしょう。

特に、TOEICは業界・職種に限られず汎用的に評価されるので、スコアを上げておいて損は無いです。

なお、大学院卒で目安となるTOEICのスコアなどは、以下の記事で詳しく書いています。

TOEICのイメージ理系に必要なTOEICのスコアは?|大学院卒のレベルはこれくらい

大学院の専攻と合った求人を選ぶ

院卒の方が転職の成功確率を上げるには、大学院の専攻と合った求人を選ぶことが重要です。

 

上で書いたように、院卒の方は同年代の学卒と比べて職歴が短いため、その分、大学院での研究を見られる比重が高くなります。

その際、大学院での専攻が企業の求人と近しければ、大学院での経歴も職歴と同じように評価される可能性が高いです。

そのため、転職活動において、極力、大学院での専攻に近い求人を選んだ方が成功確率を高めることができます。

院卒の転職支援に強いエージェントを選ぶ

上述のように、院卒の方(特に20代)が転職する場合、採用の可否に大学院での経歴が大きく影響します。

そのため、大学院での専攻や研究テーマを企業側にうまくアピールすることが重要になってきます。

また、求職者の経歴を評価してくれそうな企業を見つけて応募することも必要になります。

 

院卒の方が自分のキャリアに合った企業を見つけるためには、院卒の転職支援に強い転職エージェントを使うのがおすすめです。

その一つが、アカリクキャリアです。

 

アカリクキャリアの特徴は、転職コンサルタントの多くが博士やポスドクのバックグラウンドを持っていること。

担当者が研究や技術内容に詳しいため、求職者の専門性や大学院での研究内容を評価してくれる企業とのマッチングが期待できます。

企業の研究職での就職・転職を希望するのであれば、ぜひとも登録しておきたいエージェントです。

>> アカリクキャリアに無料会員登録する

※大学院卒生やポスドクの転職に特化した転職エージェント
※無料で登録できます

 

その他の理系の転職でおすすめのエージェントは下記の記事で詳しく書いていますので、併せてご参考に!

研究職のイメージ理系向けの転職エージェントおすすめ|研究職特化もあり

まとめ

というわけで、院卒での転職が不利になる場合について書いてきました。

院卒が不利に働く場合
  • 社会人経験が3年より短い
  • 専門外での転職である
  • 文系である

しかし、理系の技術職の採用などでは院卒であることは必ずしも不利にはなりません。

以下のポイントに留意すれば、転職の成功確率を高めることができるでしょう。

院卒での転職の成功ポイント
  • 社会人3年未満であれば現職で経験を積む
  • 大学院の専攻と合った求人を選ぶ
  • 院卒に合った転職エージェントを選ぶ

ご参考になれば幸いです!

 

院卒の方は研究・開発職に就く場合が多いですが、研究職で年収1000万円を超えることができるのかは気になる点だと思います。

研究職で年収1000万円稼ぐ方法論については下記の記事で書いているので、ぜひご参考に!

年収のイメージ理系研究職で年収1000万円稼ぐには?おすすめ企業を紹介

 

人によっては、「自分は研究職に向いてないな・・・」ということに気付いて、別のキャリアを模索している方もいるかもしれません。

理系出身者の研究職以外のキャリアについては、下記の記事で詳しく書いています。

理系のぼくのイメージ理系だけど研究職以外の道はある?|自分は向いていないと思ったら