弁理士の転職ノウハウ総まとめ!|知っておくべき10のポイント

弁理士の転職のイメージ

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知財の仕事は専門職ということもあり、知財業界はわりと転職が盛んな業界です。

その中でも、弁理士資格がある人は、資格の強みを活かして転職する人が多い印象です。

 

ただ、転職は人生の一大イベント。

転職の場面において、

  • 知財業務未経験だけど、弁理士資格があれば転職できる?
  • 特許事務所から企業に転職できるの?
  • 転職エージェントはどこを使ったらいい?
  • 職務経歴書って何を書いたらいいの?

などなど、人によって様々な悩みがあるんじゃないでしょうか?

 

というわけで、この記事では、主に転職を考えている弁理士の方に向けて、知財の転職にあたって知っておくべき知識やノウハウをまとめます!

 

ちなみに、これを書いている私は学生時代に弁理士資格を取り、新卒で企業の知財部に入って以来10年近く知財の仕事をしています。

転職経験もありますし、且つ私自身も企業で採用に関わったことがあるので、参考にして頂けると思います。

特許事務所の転職におすすめ
  • リーガルジョブボード ※知財専門のスタッフが在籍。特許事務所の求人に強い転職エージェントです
  • MS-Japan ※管理部門特化型エージェント。特許事務所、知財部どちらの求人も扱っています
知財部への転職におすすめ
  • マイナビエージェント ※企業への面接対策などサポートが手厚い。特に20代〜30代の方におすすめ(※マイナビのプロモーションを含みます。)
  • リクルートエージェント ※転職エージェントの最大手。求人案件が非常に豊富
  • ビズリーチ ※ハイクラスの求人案件が多い。企業の採用担当者が閲覧しており、スカウトを受けられる

知っておきたい!弁理士の転職の基礎知識

攻略法のイメージ

まず、弁理士が転職するにあたって、知っておきたい基礎知識をまとめます。

弁理士の年収相場

転職において、転職先でどの程度の年収になるかは重要な要素です。

前提として、今現在、自分の年収が相場に対してどの程度か知っておくことが大事

 

弁理士の年収は、勤務形態や個々人の経験やスキルなどによってかなり異なります。

特許事務所勤務の弁理士の年収を例に取ると、以下のようになります。

事務所勤務の弁理士の年収
  • 見習い:〜500万円
  • ジュニア:500〜700万円
  • シニア:700〜1000万円
  • マネージャー:1000万円〜
  • パートナー:2000万円〜

 

ちなみに、弁理士全体の平均年収は約700万円と言われています。

イメージとしては、特に指導が無くても明細書が書ける弁理士が700万円前後から。

そこから、残業や休日出勤をしまくってガンガン案件をこなせば年収1000万円に近い水準までいく場合もあります。

ただ、普通に働いているだけでは1000万円くらいが限界で、このあたりの年収で留まる弁理士が多いのも事実です。

さらに上を目指すのであれば、

  • マネージメントをやる
  • クライアントの開拓などの営業面に力を入れる
  • リスクを取って独立する

といった、別次元での努力が必要になります。

 

弁理士の年収の詳細については下記の記事をご覧ください。

特許事務所や企業内弁理士など、様々なタイプの弁理士の年収についてまとめています。

年収のイメージ弁理士の年収事情を大公開!【1000万円超えは現実的なの?】

 

ちなみに、転職で年収を上げるためには、

  • 全体的な給料水準が高い会社(事務所)に転職する
  • 現職よりも高いポジションに転職する

のいずれかを狙うことになります。

年収アップを狙うのであれば、前者(全体的な給料水準が高い会社(事務所)に転職する)のほうが成功しやすいでしょう。

特に、上で紹介した年収の水準と比較して、自分の年収が低いと感じる方は、同じようなポジション・業務内容であっても、転職で年収が上がる可能性大です。

弁理士の転職先は?

弁理士の代表的な就職先としては下記があります。

弁理士の代表的な就職先
  • 特許事務所
  • 企業の知財部
  • 法律事務所
  • その他(TLOとか)
  • 独立

これらのうち、弁理士の転職先となるのは、特許事務所と企業知財部のいずれの場合がほとんどでしょう。

 

ここで注意なのが、特許事務所と企業知財部では同じ知財の仕事とは言え、やっていることが結構異なるということ。

例えば、特許事務所では明細書作成や中間処理が業務のほとんどであるのに対して、企業知財部では発明発掘、調査、係争対応など幅広い業務を行う傾向があります。

その他、組織内での働き方なども違ってきますね。

 

特許事務所と企業知財部の違いについては下記の記事を参考にしてみてください。

オフィスのイメージ特許事務所と企業知財部の業務は何が違うの?

弁理士の就職のしやすさは?

近年、「弁理士でも就職難である」と言われていますが、実際のところどうなのでしょうか?

 

たしかに、弁理士資格がレアだった一昔前よりは厳しくなっていることは確かです。

しかし、今現在であっても、一定以上の実務経験やポテンシャルがある弁理士であれば、転職はすんなり決まることが多いです。

(もちろん、その人の経歴やスキル、キャラクターなどによるところも大きいので、一概には言えないのですが・・・。)

 

ただ、仮に弁理士資格があっても、以下の場合は就職が難しい可能性があります。

資格ありでも転職が難しい場合
  • 知財業務未経験である
  • 理系知識や技術開発の経験が無い
  • 年齢が高い

 

弁理士の就職状況や資格ありでも就職が難しい場合については、以下の記事で詳しく書いています。

弁理士が企業に就職するイメージ弁理士の就職先と転職ノウハウ|未経験者でもOK?

弁理士だと未経験でも転職できる?

転職相談でよく聞くのが、

知財の仕事に興味があるけど、弁理士取れたら未経験でも転職できる?

という質問です。

 

残念ながら、知財業務未経験の場合、弁理士であっても転職は難しいです。

基本的に、特許事務所や企業は即戦力になる経験者を採用したいので、弁理士資格の有無に関わらず、未経験者は敬遠される傾向にあります。

 

しかし、未経験の人が知財の仕事につく道が全く無いわけではありません。

今知財の仕事をバリバリやっている弁理士であっても、もともとは未経験の状態からスタートしたわけですからね。

代表的なキャリアパスとしては、

  • 開発から社内の知財部へ異動する
  • 開発から特許事務所へ転職する

が挙げられます。

やはり、未経験から知財の仕事に就きたい場合、弁理士資格よりも年齢(若さ)の方が重要です。

本当に知財の仕事がしたいのなら、弁理士が取れるまで待つんじゃなくて、若いうちに知財業界に潜り込むべきですよ!

詳細は以下の記事で解説しています。

知財業務未経験の人が知財の仕事に就くための方法として参考になると思うので、是非ご覧ください!

僕が書いた退職エントリのイメージ知財の仕事に未経験で転職できる?メーカー出身の僕が解説!

40代、50代でも転職できる?

一般に、転職が年齢が高くなると厳しくなると言われており、「転職40歳限界説」なんかがあったりします。

でも、弁理士だと比較的決まりやすい印象で、私が知っている範囲でも50代でも転職に成功した事例が結構あります。

 

といっても、年齢と共に転職のハードルが上がるのは確か。

50代で転職できている人は、明細書作成の経験と実力があるなど、知財業界でそれなりのキャリアを積み重ねてきた人ですね。

 

40代、50代の弁理士の転職については以下の記事をご覧ください。

私が知っている50代で転職した弁理士の事例や、50代の転職に求められるものについて書いています。

特許事務所の転職のイメージ弁理士の転職は40代、50代でもできるのか?未経験はOK?

弁理士の具体的な転職活動の進め方

転職のステップのイメージ

ここからは、具体的な転職活動のステップです。

弁理士であっても、一般的な転職と同様に、以下のようなステップで転職活動を進めます。

転職の進め方
  1. 転職エージェントに登録する
  2. 履歴書・職務経歴書を準備する
  3. 特許事務所・企業に応募する
  4. 面接を受ける
  5. 内定

1.転職エージェントに登録する

転職活動を始める第一歩が、転職エージェントに登録することです。

ここで、

  • 特許事務所を狙って転職活動する場合
  • 企業の知財部を狙って転職活動する場合

で、それぞれ登録すべきエージェントは異なります。

おすすめの転職エージェントは以下のとおりです。

特許事務所の転職におすすめ
  • リーガルジョブボード ※知財専門のスタッフが在籍。特許事務所の求人に強い転職エージェントです
  • MS-Japan ※管理部門特化型エージェント。特許事務所、知財部どちらの求人も扱っています
知財部への転職におすすめ
  • マイナビエージェント ※企業への面接対策などサポートが手厚い。特に20代〜30代の方におすすめ(※マイナビのプロモーションを含みます。)
  • リクルートエージェント ※転職エージェントの最大手。求人案件が非常に豊富
  • ビズリーチ ※ハイクラスの求人案件が多い。企業の採用担当者が閲覧しており、スカウトを受けられる

知財の転職エージェントについては、下記の記事で詳細を書いています。

私が転職活動した際に使った転職エージェントの感想も書いているので、ぜひ参照してください!

弁理士口述試験のイメージ知財・弁理士の転職エージェントおすすめ6選|体験談も紹介します

2.履歴書・職務経歴書の準備

転職エージェントに登録したら、担当者が決まって面談が組まれます。

面談では、転職先の候補や希望条件などを担当者とすり合わせます。

その際、履歴書と職務経歴書を作成しておいて、エージェントの担当者に送っておくとスムーズに話が進むでしょう。

 

特に、職務経歴書は、応募者の経験や能力を判断するための資料として、採用担当者が1番重視する資料となります。

職務経歴書の内容は書類選考を突破できるか大きく影響します。

さらに、面接においても、面接官は職務経歴書の内容を見ながら質問することが多いです。

このように、職務経歴書は転職が成功するかどうかのカギになる重要なものなので、気合を入れて作成しましょう!

 

知財の履歴書・職務経歴書の書き方については、以下の記事を参照してください。

私が過去に転職活動をした際に使った職務経歴書も公開しつつ、具体的な書き方を解説しています!

知財部の転職のイメージ知的財産の職務経歴書にはこれを書け!【実物を公開します】

3.事務所・企業に応募する

転職エージェントに一通り希望条件を伝えたら、条件に合いそうな求人票がいくつか送られてきます。

その中で、良さそうな特許事務所や企業があれば、応募することになります。

 

弁理士の主な転職先としては、

  • 特許事務所
  • 企業知財部

があります。

ここで、特許事務所をメインに転職活動する場合と、企業をメインに転職活動する場合とで、注意すべき点が異なります。

特許事務所

弁理士のメジャーな転職先といえば特許事務所ですが、特許事務所は勤務先としては結構当たり外れが大きい傾向にあります。

特許事務所に転職して後悔するケースとしては、

  • 人間関係
  • 仕事量
  • 年収

などがあり、事務所選びは慎重にしたほうがいいです。

 

詳細は以下の記事で解説しています。

どういった理由で事務所への転職後に後悔するのかや、特許事務所選びのポイントを詳しく書いてるので、ぜひご参考に!

デメリットのイメージ特許事務所はやめとけ?転職で後悔する理由ランキング

企業知財部

最近では、企業知財部も弁理士の転職先として人気です。

特許事務所に勤務する弁理士が企業の知財部への転職する、というケースも結構見かけるようになりました。

 

企業知財部の仕事は、特許事務所よりも幅広い傾向にあります。

そのため、企業が求めている人材の条件によっては、弁理士であっても転職が難しい場合もあります。

この場合、「企業の募集ポジションに対して特許事務所での職歴が合うか?」というところが、大きなポイントになります。

弁理士が企業知財部に転職する場合の注意点については以下の記事で詳しく書いています。

ハイクラス転職にチャレンジするイメージ【弁理士の転職】企業知財部に移るときの成功のポイントは?

4.面接

書類選考を通過したら、採用担当者との面接が設定されます。

通常、内定までに複数回面接が設定されることなり、回数としては

  • 特許事務所:1〜2回
  • 企業  :2〜3回

のことが多いでしょう。

 

知財の面接については、知的財産部への志望動機は面接に必須!|具体的な文案もご紹介をご参考に。

志望動機など知財の面接でよく聞かれる質問や答え方についてまとめています。

知財部の採用のイメージ知的財産部への志望動機は面接に必須!|具体的な文案もご紹介

5.内定

採用面接に合格すれば内定となります。

内定をもらったら、できるだけ早くその会社(事務所)に入るかどうかを返答する必要があります。

他に選考が進んでいる会社があれば、2, 3日程度であれば返事を待ってもらうこともできますが、基本的にそれ以上は厳しいでしょう。

そういった意味でも、複数の会社(事務所)から内定が出るタイミングが揃うように全体のスケジュールを調整することが重要です。(転職エージェントの手腕になります)

 

内定を受けたら、年収などの条件面の交渉に入ります。

このタイミングが1番、条件面の調整がつきやすい(入社後は難しくなる)ので、エージェントを交えて慎重に調整するべきです。

まとめ

というわけで、弁理士の転職について書いてきました!

まとめると、以下のようです。

弁理士の転職 10のポイント
  1. 自分の年収が相場に対してどの程度か知っておくことが大事
  2. 給与水準が低い会社(事務所)にいる場合、転職による年収アップが達成しやすい
  3. 一定以上の実務経験がある弁理士であれば、転職はしやすいが、知財業務未経験の場合ハードルが高い
  4. 未経験から知財の仕事に就きたい場合、弁理士資格よりも年齢(若さ)の方が重要
  5. 弁理士の場合、40を超えても転職は比較的容易だが、年齢相応のスキルや経験が求められる
  6. 特許事務所への転職であれば、知財特化型の転職エージェントを使うべき
  7. 企業知財部への転職であれば、リクナビなどの大手エージェントを使うべき
  8. 職務経歴書は書類選考に使われる他、面接にも影響するので、気合いを入れて作る
  9. 特許事務所は結構当たり外れが大きく、情報収集をしっかり行う
  10. 内定を受けたら、エージェントを交えて条件面の調整を慎重に行う

 

やはり、人によって、これまで歩んできたキャリアや得意とするスキル、求める職場環境などが異なります。

そのため、

  • 自分のキャリアでどういった点がアピールになるのか?
  • どういった事務所・企業が自分に合っているのか?
  • 自分は転職市場でどう評価されるのか?

などの客観的なアドバイスは重要です。

転職する・しないに関わらず、まずは転職エージェントと関係を持って、情報収集しておくと良いでしょう。

 

メインの転職先を事務所とするか企業とするかで、登録すべきエージェントは異なります。

知財の転職で代表的なエージェントは以下になるので、まずはこのあたりに登録すると良いでしょう。

★特許事務所をメインに転職活動する場合

>> リーガルジョブボードに登録する

※知財専門のスタッフが在籍。特許事務所にヒアリングを行っており、マッチした事務所の紹介を受けられます
※登録は無料でできます

★企業知財部をメインに転職活動する場合

>> リクルートエージェントに登録する

※転職エージェントの最大手で求人案件が豊富!
※無料で登録できます

知財の転職エージェントについては、下記の記事で知財の転職におすすめを紹介しています。

私が転職活動した際に使った転職エージェントの感想も書いているので、ぜひ参照してください!

弁理士口述試験のイメージ知財・弁理士の転職エージェントおすすめ6選|体験談も紹介します