今の時代、猫も杓子もAIの状態で、どこの企業もAIでひと山当てようと必死になっています。
そんなこともあって、普段の業務のおいて、エンジニアでなくてもAIに関する知識が求められる場面は増えています。
その中で、G検定という資格が人気を集めているのはご存知でしょうか?
G検定とは、AI(特にディープラーニング)に関する知識についての検定試験です。
この記事では、G検定の概要や難易度、勉強法などについて解説します!
本記事の内容
G検定(ジェネラリスト検定)の概要
まずは、G検定の試験制度やどういった問題が出題されるのかについてご紹介します!
G検定とは?
- AI・データサイエンスに関する民間資格
- 近年急速に受験生が増えている要注目の資格!
G検定(ジェネラリスト検定)とは、 日本ディープラーニング協会が主催する、AI・データサイエンスに関する民間資格です。
AI技術(特にディープラーニングに関する知識や社会実装)に関する知識について出題されます。
近年では、様々な企業でAI技術の活用が模索されており、AI技術に詳しい人材の需要が高まっています。
そんな世相を反映してか、G検定の受験者数は、初回実施(2017年)の1500人弱から回を追うごとに増え続け、2020年第2回では1万人を超えるまでになっています。
なお、G検定は、主にAIエンジニアを目指す人の入門資格若しくは非エンジニア向けの資格という位置付けです。
エンジニア向けには、別途、E資格という上位資格が用意されています。(同日本ディープラーニング協会主催)
試験制度・内容
G検定は受験資格は無く、誰でも受験可能です。
以下、G検定の試験制度の概要です。
- 試験時間:120分
- 問題形式:多肢選択式・220問程度
- 会場:オンライン実施(※現在、コロナウイルスの影響で自宅受験となっています)
試験は1年に3回(3月、7月、11月)開催されています。
G検定の受験費用は13,200円(税込)です。(学生であれば5,500円(税込))
なお、合格基準(何点取れば合格か?)は、オフィシャルには公開されていません。
試験結果は、受験日からだいたい2週間程度で通知されるようです。
試験問題
G検定の試験では、機械学習やディープラーニングの手法、社会実装などについての問題が出題されます。
具体的には、以下のような問題が出題されます。
Q: 「強いAI・弱いAI」に関する説明として適切なものを2つ選べ
Q: あるニューラルネットワークのモデルを学習させた際、テストデータに対する誤差を観測していた。そのとき、学習回数が100を超えるまでは誤差が順調に下がり続けていたが、それ以降は誤差が徐々に増えるようになってしまった。その理由として最も適切なものを1つ選べ。
Q:通常のニューラルネットワークにはない、畳み込みニューラルネットワークがもつ分類問題の汎化性能の向上に寄与する特徴として、最も適切なものを1つ選べ。
出典:G検定の例題(日本ディープラーニング協会公式サイト)
そのほか、AI技術についての文章の空欄に適切な語句を埋める穴埋め問題などがあります。
いずれにしても、適切な選択肢を選んで回答するという、多肢選択式の問題形式なので、気軽に取り組みやすいと言えます。
資格取得のメリット
G検定は、資格としては新しく(第1回の試験は2017年に開催)、まだまだ世間的な知名度が低い資格です。
そのため、現状では、G検定が転職や昇進などでダイレクトに役に立つ場面は少ないと思われます。
G検定を受験することの意義は、G検定の勉強を通してAI関連の知識を効率的に身につけることにあります。
G検定では、最新のAI技術に関するトピックが幅広く出題されるため、こういった目的に適した試験であると言えます。
従って、ビジネスでAIに関わっている人や、AI関連の知見を広げたいエンジニアなどは、受験を通してAIについての知識を深めることができるというメリットがありますね。
あと、G検定の受験者は急速に増加しており、さらに、システム系の企業を中心に団体受験を行っている現状を鑑みると、将来的に大化けするかも・・・?!
G検定の難易度と勉強法
では、G検定はどのくらい勉強すれば合格する試験なのでしょうか?
難易度
まず、G検定の難易度について。
2021年3月に実施された試験では、受験者6549人に対して合格者は3866人。
合格率は63.77%になります。
過去の試験においても、概ね合格率は60〜70%程度で推移しています。
資格試験の合格率としては高い方なので、しっかり勉強して試験に臨めば合格は難しくないでしょう。
勉強時間
上で書いたように、基本的にG検定はAI関連の知識を問う問題です。
従って、全く知識ゼロの状態でもテキストと問題集をしっかりやれば、短期間で合格レベルまで持っていけるでしょう。
勉強時間としては、1ヶ月〜2ヶ月程度で十分かと思います。
G検定の参考書
基本的に、G検定の勉強は、テキストと問題集を買って自学自習ということになります。
勉強のために揃えておくべきは以下の2冊です。
公式テキスト
G検定公式テキストは、本試験を運営する日本ディープラーニング協会が監修したテキストです。
2021年に改定され、G検定の最新のシラバスに対応しています。
やはり、公式テキストということで、試験範囲の知識をインプットするのに本書は最適でしょう。
ディープラーニングの最新の活用事例なども紹介されているので、試験を受けずとも、ディープラーニングを知るための入門書としてもおすすめです!
問題集
最短突破 G検定問題集は、受験生の間で人気が高い、G検定対策の問題集です。
上記の公式テキストで、ディープラーニングについての知識は身につけられるものの、やはり試験に合格するためには問題演習が不可欠です。
本書は、収録されている問題が実際の試験問題の傾向に沿っており、解説も丁寧に記載されています。
ある程度基礎知識を身につけたら、本書でしっかり問題演習することで、合格の可能性を高めることができるでしょう!
オンライン対策講座
「AIの知見が全く無く、独学では不安・・・」という方は、G検定のオンライン対策講座を受験するという手もあります。
例えば、資格スクエアでは、オンラインでG検定の対策講座を提供しています。
こちらの講座では、G検定を主催する日本ディープラーニング協会の有識者会員が講師を務めます。
講義はG検定の公式テキストに沿って行われ、専門家ならではの分かりやすい説明が期待できます。
講義動画はスマホやPCで視聴できるので、通勤時間や会社の休み時間など、場所を選ばず学習を進めることができるのも、オンライン講座のメリット。
無料で体験講座が受講できるので、気になった方は下記からチェックしてみてはいかがでしょうか?!
※日本ディープラーニング協会の会員が講師!
※無料で体験講座が受講できます
まとめ
というわけで、G検定について書いてきました。
まとめると、
- G検定は、AI(特にディープラーニング)に関する知識についての検定試験である
- 試験は選択式且つオンライン実施なので気軽に受験できる
- 受験を通して、AI関連の知識を効率的に身につけられるのがメリット
- 合格率は60〜70%程度で、1, 2ヶ月くらいの勉強時間が必要
- G検定の勉強は、テキストと問題集を買って自学自習が基本
ということですね。
G検定はまだそれほど知名度が高くないですが、社会のAIに対する関心の高さを鑑みると、将来的に大化けする可能性は十分あると思います。
特に、普段の業務でAIに関わる方は、知識を整理する上でも非常に役立つので、受験を検討してみてはいかがでしょうか?!
なお、G検定は、理系知識が問われる試験であり、理系資格の一つと言えまず。
G検定以外のおすすめの理系資格については以下の記事で詳しく書いているので、こちらも参考にしてみてください!
理系資格のおすすめランキング!【最強なのはどれ?】